これは去る3/11、東京のとある場所でひっそりと行われた「ミステリ大喜利」という自意識過剰な企画の発案者側のレポートである。参加したのは、回答者:松本楽志、おがわ、INO、司会者:GAKUというメンバーであった。
やったことはきわめて単純、ようするに「大喜利」である。ようするにお題に対して、どれだけおもしろいことを言えるかを競うのである。とはいうものの、われわれは素人である。プロが出演する「笑点」でさえ、台本があるのだから況や我々をや。一度、三人で集まり、ネタ合わせは行われたのだが、おがわ氏の体調などの関係上、そこですべて決定することはなかった。ゆえに、ネタについてはあらかじめ「どんなボケをするのか」について各自考えておくことになっていたのである……が、そんな打ち合わせの様子などをここに書いても仕方がないだろう。
ここで報告されるべきなのは「当日我々がどんな想いで、挙げ句の果てにどんな状態に陥ったのか!」であろう。
お題は次の三つ。
1.こんなダイイングメッセージは嫌だ。
2.新・ノックスの十戒
3.大怪盗の失敗
この三つのお題に対しわれわれ三人が、絵や文字、パフォーマンスを駆使して、とにかく「笑い」をとろうと必死になっていたのである。
当日参加できなかった方のために、「1.こんなダイイングメッセージは嫌だ。」に関しては当日の進行を再現したファイルを用意することにした、そこで繰り広げられた夢の跡が見られる。なお、これはほんの一部であり、また順序やセリフなどは本番とはまったく違うものになっている。これは、現場の空気や、提示の仕方によっておもしろさが変わることを考慮してことである。少しでも現場の空気が伝われば、というサンプルのようなものである。そのあたり、ご了承願いたい
ご了承していただけたかたは●当日はこんな感じだった!●をクリック!(なお、ファイルに画像イメージが含まれているので、画像をすべて読み込んでからご覧ください)
とまあ、それなりに盛り上がったのであるが、後半に行くに連れ、打ち合わせ不足が如実に反映されることになり、とくに持ちネタの少なかったおがわ氏は苦戦を強いられることになったのだが、会場の暖かい姿勢のおかげでなんとか最後まで笑いを保つことが出来た。これもひとえにみなさまのおかげであり、今後、もし同じような企画を行うことがあれば、よりいっそうレベルの高い笑いを提供したいと思っている。
各人の総括を以下に記す。各人には
1.(自分の書いたもので)気に入ってるネタ
2.気に入ってないネタ
3.全体の反省
を聞いている、なお、ネタばらしをふくむので、●当日はこんな感じだった!●をまだ読んでいない方はそちらから読んでいただいた方がより理解が深まることであろう。
松本楽志
1.(自分の書いたもので)気に入ってるネタ
「こんなダイイングメッセージ嫌だ」については、「手が山田」および、ラストの「人文字山田」に関してはネタ合わせの時点で考えたとおりですが、これは個人的にもおもろいかな、と。「新ノックスの十戒」だと、当日になって思いついた「戒めない」ってのがわりと好きですな。根本から覆してますからね。あとは、「秘密メカ」とかか。「大怪盗の失敗」は、「火かけっぱなし!」かな?
2.気に入ってないネタ
えっと、「大怪盗の失敗」は打ち合わせの時よりつまらなかったです。やはり寝不足の力か!
3.全体の反省
ひとりで、先走りすぎて、後の二人のことを考えてなかったところが反省点でしょう。企画である以上、お客さんが楽しめる形にすべきであり、僕のネタ発表会ではない。おまけに後半は自分の絵にネタのおもしろさが負けていたというすさまじい状況であり、そのあたりは反省すべき点でしょうか。打ち合わせが一回しかできなかったのがやはり痛かったですね。次回(あるとは思えないが)はもっとちゃんと練ってから来ようと思っております。
INO
1.(自分の書いたもので)気に入ってるネタ
○ダイイングメッセージ
・「山田.com」
・携帯アンテナ3本の図(しかし、アンテナの長さが逆順になっていた)
・死体の指先ピカーッの図
○ノックス
・「わずかだが、ごくわずかだが中国人」
やっぱり「大森望まない」だよなぁ
2.気に入ってないネタ
「怪盗の失敗」全部
3.全体の反省
・後半がだらけてしまった。
(ネタ不足&締め方を考えていなかったことが原因でしょう。やはり。)
・両脇にツッコミすぎて自分のネタがおろそかになった。
・クイズの司会で燃え尽きて、エネルギーの残りが少なかった。
・終わってから女性陣にサインをねだられなかった。
やはりリベンジをするべきなのだろうか…。
おがわ
1.(自分の書いたもので)気に入ってるネタ
うーん。申し訳ない。かっなり忘れてしまった。どこか「やりすて」的な感覚で臨みましたしね。
思い出した範囲で言うと……自分の考案したネタで気に入っているのは、「大森望まない(新ノックスの十戒)」。ただ、大森さんに許可を取らなかったのが気にかかります。大森さん、御免なさい。
自分の「かいた」ネタ、つまり、僕の考えたネタではないけれど、僕が発表したネタで気に入っているのは「おがね(ダイイング・メッセージ)」。会場の雰囲気が盛り上がっているときでしたから、僕の発表したネタの中でも一番ぐらいにウケたものだと思います。
2.気に入ってないネタ
結構たくさん。
なかでも一番は、 「気球に乗って逃げるところを子宮に乗ってしまい、別の容疑で捕まった(大怪盗の失敗)」。
下品でつまらないという、最低のネタ。意味も取りづらいですし。ああ。
気に入っていないものというテーマからは少し外れますが、「絵」を使ったネタがほとんど作れなかったところが悔しいですね。
3.全体の反省
自分自身について申しますと、「ネタをちゃんと考えてこよう」の一点がまず大きい。準備期間はたっぷりあったはずなのですから、大喜利の後半になってネタにつまるだなんてことは許されないでしょう。これに関しては弁解の余地はありません。深く反省しています。
もう一点は、「自由にやりすぎ」。大喜利のネタ以外の部分でウケをとっていた、そのこと自体は別に構わないと思うのですが、僕の場合、その割合があまりに高すぎる。大喜利としての完成度を求めるのであれば(こらこら、そこ、笑わない)、やはりネタをメインで勝負しなければいけないでしょう。でないと、「大喜利」という企画がまとまりに欠けたものになってしまうと思いますし、現に今回はかなりヤバかった。たぶん僕に関して言うと、お客さんは僕のやったネタよりも、僕のパフォーマンスの方を良く覚えているでしょうね。それって大喜利演者として"可"なのかって言われると、ちょっと、どうかなって思います。きっちりネタをやったうえで、プラスアルファとしてのパフォーマンス、というのが理想の形態では。
ただ、あまり窮屈に考えるのもつまらないとは思います。演者にもいろんなタイプの人が居て良いと思いますから。ネタ部分とパフォーマンス部分のバランスとりも難しいところですね。
自分に関しては以上です。以下は全体について。ちょっと忘れているところもありますが。
有り難いことに会場の皆さんが演者に対して非常に好意的だったということもあって、贔屓目に見てもかなりウケてました。と思います。これについては、ただただ観客の皆さんに感謝です。有り難うございました。
段取りは悪くなかったと思います。正直、GAKUさんがあそこまで達者に司会をこなされるとは思っておりませんでした。演者がネタを考えたり、スケッチブックに書いているときって、会場がシーンとなるんですよね。この時間は、かなり怖かった。せっかく盛り上がっていたのに、会場の雰囲気を殺しちゃったんじゃないか、と。ですからGAKUさんの"つなぎ"は大変心強かったです。いや"つなぎ"というよりもむしろ、あれはGAKUさんのパフォーマンスと見るべきですね。司会者は演者のお手伝いではないですから。GAKUさん、お疲れ様でした。
演者に関してひとつ気になったのは、ひとりのボケに残りの二人が律儀にツッコミをいれてしまうこと。ツッコミはひとりで十分でしょう(念のため付け加えておきますが、ツッコミ専門の役をひとりに限定しようという意味ではありません。誤解無きよう)。ひとりがつっこんだら、もうそのボケに対するツッコミはその人に任せてしまう。他人のボケはネタを考える、もしくはスケッチブックに書くための時間稼ぎと割り切る判断力も必要かな。ツッコミはほどほどに、ということですね。なんだかずいぶん難しいことを言っていますね。
最後に演者のお二人へ。足をひっぱってしまって、申し訳ないです。笑いを取るって、ホント、難しいですねえ。
あまり建設的なことは申せませんでしたが、反省は以上です。
次回はあるのかなあ……。
司会者GAKU
気に入ってるネタ
えーと、個人的に仕掛けたネタはおがわさんの名札を途中から「おがね」に変えたことくらいですか。
ダイイングメッセージ
:携帯のアンテナ、「山田」の人文字
ノックスの新十戒
:森博嗣ない、小野不由美ない、大森望まない
大怪盗の失敗
:怪盗が解凍と間違えられてレンジでチンされた
全体の反省
やはり打ち合わせ不足、これに尽きるでしょう。ネタ合わせをやるならやるで徹底してやったほうが良かったし、最初からやらないで全部アドリブならそれはそれで緊張感あふれるものになっただろうし。ただ、素人がやるものであるならば、やはり綿密な打ち合わせが必要だったかもしれない。3人がそれぞれにキャラの立った個性ある人だけに、個々の能力に頼り過ぎた感はあります。
自分の司会に関しては、3人のシンキングタイムをどう乗りきるかが鍵だと思っていたのですが、その反面、取りあえず現場に立ってしまえばあとは何とかなるかなと思っていた甘い部分が多かったので、そのあたりはお客さんに助けられました。いじられてくれたギャラリーのみなさまに感謝。
あと、ラストが間延びしてしまったのは、静止権を持つであろう司会の責任です。まだネタがあるだろう、事前に聞いていたはずのネタがあったぞ、と思い、お題を打ちきれなかったのが痛かった。だってまさか本当に忘れているとは思わなかったんだよ……。
ということで、次回があるとすればもっと打ち合わせを。
文責:松本楽志